Apple製品といえば定価販売が基本であり、我々が望むほど頻繁にはセール対象にならないのが常だ。しかし、その中でも例外的に定期的な値下げが行われている製品がある。それが紛失防止タグの「AirTag」だ。
現在、第1世代のAirTag(4個セット)が64ドルで販売されており、定価から35%オフという過去最安値に近い価格設定となっている。通常、単体で購入すると29ドルかかるところ、このセット価格なら1個あたり約16ドルで手に入る計算だ。自分は物をよく失くす自覚があるというiPhoneユーザーにとって、これほどコストパフォーマンスの高い投資はないだろう。
独自のネットワークと「正確な場所を見つける」機能
AirTagの魅力は、その設定の手軽さと追跡能力の高さにある。購入後、自分のAppleアカウントに紐づける作業はワンタップで完了する。そして何より、世界中に広がるAppleの「探す(Find My)」ネットワークを活用できる点が強力だ。
iPhoneを使えば、AirTagの内蔵スピーカーから音を鳴らして場所を特定できるほか、「正確な場所を見つける(Precision Finding)」機能を使えば、画面上の指示と振動のフィードバックを頼りに、数センチ単位でアイテムの位置まで辿り着くことができる。
ただし、今回セール対象となっているのはあくまで「第1世代」のAirTagである点には留意したい。Appleは先月、スピーカーの音量を大きくし、通信範囲を拡大した新モデルを発表したばかりだ。新モデルの小売価格は旧モデルと同額に設定されているが、発売直後のため、こちらの値下げを期待するにはまだ時間がかかるだろう。
ユーザーを悩ませる「頻繁なバッテリー警告」
第1世代であっても機能的には依然として優秀であり、維持費の安さも魅力の一つだ。充電式ではなく、どこでも手に入る「CR2032ボタン電池」で動作するため、バッテリー交換不可の使い捨てトラッカーと比べれば経済的である。
しかし、既存ユーザーの間では少々厄介な問題も報告されている。実際にAirTagを鍵や財布、バッグ、さらには子供の見守り用として愛用している筆者の経験だが、最近やたらと「バッテリー残量が少ない」という警告が表示されるようになったのだ。
不思議なことに、電池を新品に交換してからわずか数週間で再び警告が出るケースも何度か確認している。調べてみると、同様の現象に頭を抱えているユーザーは少なくないようだ。警告が出たからといって、実際に電池切れが迫っているとは限らず、そのまま使い続けても問題ないケースも実は多い。
これから安価な第1世代を購入するユーザーは、ネットワーク対応のBluetoothトラッカーとしての高い利便性を享受しつつも、こうしたバッテリー警告の挙動には少し寛容になる必要があるかもしれない。もし警告が出ても、即座に電池交換に走る前に、一度様子を見てみるのが賢明だろう。