ウクライナで軍事利用されるドローンの現状とは

ロシアとの関係が悪化しているウクライナでは、反政府勢力との紛争が続いています。ロシア軍の攻撃に対処するためにドローン開発が進められており、すでに実戦で投入されているものもあります。

ウクライナのドローン開発者らが集まるMatrix UAVでは、さまざまなドローンが試験され、プロトタイプの製作が行なわれています。

ウクライナでは、2014年から現在に至るまで紛争が続いており、この紛争は、すでに1万人以上もの死者を出しています。その約30パーセントは民間人であるとされており、政府は一刻も早く鎮静化を図る必要があります。

問題を難しくしているのは、ウクライナ領土内にロシアを支持する反政府組織が存在することです。2015年のミンスク合意は、ウクライナ政府と親ロシア派による停戦合意協定ですが、実際のところ、両者間の衝突は現在も続いています。

ウクライナの軍司令部、デルタセンターは、約2年で独自のドローンシステムを構築しました。デルタセンターにはあらゆる技術が集まっています。ドローンを利用して撮影された戦線の映像データがリアルタイムで司令部に送られ、解析データは米軍兵士にも共有されます。

ウクライナ軍は、数学や物理学だけでなく、工学の知識やノウハウも豊富で、長年にわたって、多くの武器を製造してきました。その中には、戦車やロケット、ヘリコプターやミサイルなどが含まれており、中にはロシアに提供されたものもあります。

しかし、現在、ウクライナとロシアは敵対関係にあるため、防衛産業の分野でも両国は競争関係にあります。

ウクライナでドローン産業がこれだけ急速に発展した理由には、コストの低さが関係しています。ドローンの製造には鉄鋼などの重工業が関係していないため、低コストで生産が可能です。基本的に、プログラミングと工学の知識があればドローンの製造ができます。

そして、まさにウクライナのドローン開発の心臓部とも言える場所が、冒頭で述べたMatrix UAVです。創設者の息子、カシヤノフ氏が開発したドローンは「カタナ(刀)」と呼ばれ、軍の前線を監視するために開発されました。

Matrix UAVでは、中型ドローンの開発も行われています。しかし、米国、ドイツ、フランスなどの先進国は、ロシアとの関係悪化を恐れてウクライナと取引をしないため、ドローンには、低品質な中国製パーツが使用されています。

現段階で開発者らが懸念しているのは、ドローンが撃ち落とされる事ではなく、バッテリー切れやジャミングなどでコントロール不能になり、メモリーカードごとロシア側の手に渡ってしまうことです。

関係者らは、あと3年もすれば、ウクライナから戦闘用ドローンを専門的に開発する企業が現れるだろうと考えられており、紛争が収束する目処は未だに立っていません。

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